AIが声調でPTSDを診断?
Speech-based markers for posttraumatic stress disorder in US veterans

カテゴリー
その他
ジャーナル名
Depression and Anxiety
年月
April 2019
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開始ページ
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背景

PTSDの診断は問診や自己報告に基づいて行われるため、客観評価が難しい。New York UniversityのMarmarらは、PTSD臨床診断面接尺度を用いて評価された戦場帰還兵の談話サンプルから得た40,526の音声特徴をランダムフォレストアルゴリズム(RF)により解析し、客観的談話マーカーによるPTSDのAI診断が可能かを検証した。

結論

18の音声特徴より得られたデータのRF解析結果のAUCは0.954で、PTSDの診断分類確度は89.1%であった。また、ゆっくりと単調的に話し、声のトーンも変わらず活動性も低い場合、PTSDの確率が上がるという結果も得られた。

評価

「AIがPTSDを診断」とメディアに広く取り上げられた研究だが、精神疾患における声調の重要性は広く知られている。PTSDを談話のAI分析だけで診断できる、という重要な仮説を生成したばかりでなく、スマホアプリの開発等に応用されうる。

関連するメディカルオンライン文献

大規模臨床試験、新規の薬・機器・手法・因子・メカニズムの発見に関する文献を主に取り上げ、原文の要約と専属医師のコメントを掲載。

(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(その他)

The New England Journal of Medicine (NEJM)、Lancet、Journal of the American Medical Association (JAMA)、British Medical Journal (BMJ)、Annals of Internal Medicine (Ann Intern Med)