開放隅角緑内障はレーザーで治療?
Selective laser trabeculoplasty versus eye drops for first-line treatment of ocular hypertension and glaucoma (LiGHT): a multicentre randomised controlled trial
背景
開放隅角緑内障(OAG)には点眼療法が現在の標準治療法だが、選択的レーザー線維柱帯形成術(SLT)は第一選択となり得るか。イギリスNIHR Biomedical Research CentreのGazzardら(LiGHT)は、OAG患者718名を対象にSLT治療(n=356)と点眼療法(n=362)の有効性を比較するRCTを行った。一次アウトカムは、3年後のEQ-5D評価による健康関連QOLである。
結論
両群間に一次アウトカムの有意差はなかった。SLT群患者の74.2%は点眼療法不要となり、目標眼内圧以内の患者が点眼療法群より多く、費用効果が有意に高かった。
評価
OAGに対する点眼療法とレーザー治療を直接比較した初めてのRCTである。レーザー治療の一次アウトカム優位性は証明できなかったが、コストでも簡便さ(15分)でも高評価された。スタンダードとなりえる。