HIV関連結核予防のために1ヶ月間リファペンチン・イソニアジドを併用
One Month of Rifapentine plus Isoniazid to Prevent HIV-Related Tuberculosis
背景
途上国では結核とヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染の合併が深刻な問題となっており、有効な予防法が探索されている。Johns Hopkins UniversityのChaissonら(BRIEF TB/A5279)は、結核高有病率地域のツベルクリン反応陽性HIV感染患者3,000名を対象として、リファペンチン・イソニアジド連日短期(1ヶ月)併用とイソニアジド9ヶ月レジメンの有効性・安全性を比較する第III相非劣性試験を行った。一次エンドポイントは、結核初回診断・結核因死亡・原因不明死亡である。
結論
中央値3.3年間追跡で、併用短期レジメンのイソニアジド長期レジメンへの非劣性が示された(発生率:0.65 vs. 0.67/100人年)。重篤有害事象に有意差はなく、治療完了患者率は併用群が有意に高かった。
評価
途上国ではアドヒアランスが悪く、1ヶ月でよいというのは明らかに有用な方策である。問題はコストと妊婦安全性である。