全般性不安障害に対する薬物治療:最大のメタアナリシス
Pharmacological treatments for generalised anxiety disorder: a systematic review and network meta-analysis
背景
全般性不安障害(GAD)治療薬に関する論文が蓄積されている。英University College LondonのSleeらは、89 RCT(n=25,441[外来患者])を対象とする系統レビュー・ネットワークメタアナリシスを行った。一次エンドポイントは、ハミルトンうつ病評価尺度(HAM-A)の変化(有効性)と試験脱落者数(容認性)である。
結論
デゥロキセチン・プレガバリン・ベンラファキシン・エスシタロプラムは比較的良好な容認性を示し、有効性も確認された。サンプル数は少ないものの、ミルタザピン・セルトラリン・フルオキセチン・ブスピロン・アゴメラチンにも同様に有効性・容認性が認められた。クエチアピンはHAM-Aにおいて最大の効果を示し、パラキセチン・ベンゾジアゼピンも同様に有効であったが、いずれも容認性は乏しかった。クエチアピン・デゥロキセチン・ブプロピオンは、いずれもチアガビンに比較してHAM-Aを半減させた。
評価
GAD薬の最大のメタアナリシスであり、現段階での一定の見通しをもたらした。大きな主題で、Cochrane Common Mental Disorders Groupも包括的レビューを企画しており、間もなく公表されよう(https://www.cochranelibrary.com/cdsr/doi/10.1002/14651858.CD012942/epdf/full)。