重症脳卒中の翌年の認知症発症リスクは50倍
Incidence and prevalence of dementia associated with transient ischaemic attack and stroke: analysis of the population-based Oxford Vascular Study
背景
脳卒中や一過性脳虚血発作(TIA)の後には認知症リスクが高まるのか。英国John Radcliffe HospitalのPendleburyらは、脳虚血イベント前後の認知症有病率を比較する集団ベース縦断コホート研究(OxVasc)を行った(n=92,728)。結果をさらに、同国一般集団に関する同等のデータと対比した。
結論
重症・軽症脳卒中、TIA 1年後の認知症発症率は各34.4%・8.2%・5.2%であった。重症脳卒中後1年、軽症脳卒中後4年、TIA後2年生存者では、認知症発症可能性が約25年早まる。
評価
同種の研究のなかでも規模(10万人)・期間(15年)とも十分であり、高信頼度結果を出した。「重症脳卒中の翌年の認知症発症リスクは50倍」というメッセージは衝撃的である。