高齢者の抗うつ薬使用は股関節部骨折リスク?
Association Between Antidepressant Drug Use and Hip Fracture in Older People Before and After Treatment Initiation

カテゴリー
その他
ジャーナル名
JAMA Psychiatry
年月
January 2019
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背景

高齢者の抗うつ薬使用が股関節部骨折と関連するという報告がある。スウェーデンUmea UniversityのBrannstromらは、同国保険システム登録204,072名の高齢者データに基づき、抗うつ薬開始前後一年間で発生した股関節部骨折を比較解析した。

結論

抗うつ薬使用者は不使用者に比較し股関節部骨折発生率が倍増していた。しかし、これは使用中に限らず、治療開始一年前と一年後で同等であった。年齢・性別・薬種のすべてに関し最高オッズ比は治療開始16〜30日前にみられた。

評価

著者らはこの結果が抗うつ薬使用と股関節部骨折発生の間の関連を示唆するものとしているが無理があり、JAMA Editorialは、抗うつ薬のベネフィットは骨折リスクを下回るとは見えない、としている。

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取り上げる主なジャーナル(その他)

The New England Journal of Medicine (NEJM)、Lancet、Journal of the American Medical Association (JAMA)、British Medical Journal (BMJ)、Annals of Internal Medicine (Ann Intern Med)