熱帯リンパ性フィラリア症に決め手?
A Trial of a Triple-Drug Treatment for Lymphatic Filariasis
背景
熱帯リンパ性フィラリア症に対する現在の標準治療は、ジエチルカルバマジン・アルベンダゾールの2剤単回投与である。Case Western Reserve UniversityのKingらは、マイクロフィラリアに感染しているパプアニューギニアの成人を対象として、3剤療法(イベルメクチン・ジエチルカルバマジン・アルベンダゾール)の有効性を検証するRCTを行った(対照:2剤療法、n=182)。一次アウトカムは、血中マイクロフィラリアの駆除である。
結論
3剤療法の優位が示された(駆除率は12・24・36ヶ月すべてで96%、2剤単回投与は12・24・36ヶ月で32・56・83%、3年間毎年1回2剤投与では34・75・98%)。副反応の頻度は3剤療法が多かった(27% vs. 5%)。
評価
WHOスタンダードの変更の根拠となりえる結果である。コストも低減できる、という。