慢性完全脊髄損傷患者が硬膜外電気刺激法で歩行可能に
Recovery of Over-Ground Walking after Chronic Motor Complete Spinal Cord Injury

カテゴリー
Top Journal
ジャーナル名
The New England Journal of Medicine
年月
September 2018
379
開始ページ
1244

背景

脊髄損傷患者に対する脊髄の硬膜外電気刺激法(EES)の有効性が示唆されてきたが、その汎用を強く支持する報告がなされた。University of LouisvilleのHarkemaらによるもので、歩行訓練単独では改善しなかった4名の外傷性脊髄損傷後患者に対し、体重支持とEESを併用した強度歩行トレッドミル訓練を行ったものである。

結論

2名(頚髄中位損傷・胸髄高位損傷)は、EES・歩行訓練(85週278回のセッション、15週81回のセッション)後に自発歩行を達成し、4名とも独立立位と体幹安定を達成した。1名がトレーニング中に股関節骨折を起こした。

評価

同法をスタンダード治療に近づける報告である。Mayoからは多モードリハビリの有効性を示す報告が出ている(https://www.nature.com/articles/s41591-018-0175-7)。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(Top Journal)

The New England Journal of Medicine(NEJM)、The Journal of the American Medical Association(JAMA)、Lancet、Nature、Nature Medicine、Science、Science Translational Medicine、Cell