慢性完全脊髄損傷患者が硬膜外電気刺激法で歩行可能に
Recovery of Over-Ground Walking after Chronic Motor Complete Spinal Cord Injury
背景
脊髄損傷患者に対する脊髄の硬膜外電気刺激法(EES)の有効性が示唆されてきたが、その汎用を強く支持する報告がなされた。University of LouisvilleのHarkemaらによるもので、歩行訓練単独では改善しなかった4名の外傷性脊髄損傷後患者に対し、体重支持とEESを併用した強度歩行トレッドミル訓練を行ったものである。
結論
2名(頚髄中位損傷・胸髄高位損傷)は、EES・歩行訓練(85週278回のセッション、15週81回のセッション)後に自発歩行を達成し、4名とも独立立位と体幹安定を達成した。1名がトレーニング中に股関節骨折を起こした。
評価
同法をスタンダード治療に近づける報告である。Mayoからは多モードリハビリの有効性を示す報告が出ている(https://www.nature.com/articles/s41591-018-0175-7)。