若年発症HDは成人発症HDと違う?
Biological and clinical manifestations of juvenile Huntington's disease: a retrospective analysis
背景
若年発症ハンチントン病(HD)は極めて稀で、統合的解析がなされていない。イタリアFondazione IRCCS Casa Sollievo della SofferenzaのFusilliらは、世界の2レジストリおよび2施設に登録する20歳以下のHD患者の後向研究により、CAGリピートのサイズと疾患進行・予後の関連を検討した。
結論
CAGリピートが80以上の高度延長群(HE群)では、CAGリピート中央値60の低度延長群(LE群)と比較して、初発症状として歩行障害がより高頻度で見られ、発達遅滞・重度歩行障害・けいれんの頻度も高かった。LE群でより頻繁に見られた唯一の症状は、指巧緻性の低下であった。また、若年発症HDは成人発症型より進行が速かった(HR:2.18)。
評価
現在まで若年HDには成人HDでの印象が当てはめられてきた。若年HD、特にHEサブグループは成人HDと基本的に異なっている可能性があることを初めて示した。