鎌状赤血球症にL-グルタミン
A Phase 3 Trial of l-Glutamine in Sickle Cell Disease
背景
鎌状赤血球症の症状寛解に酸化ストレスの軽減が有効である可能性がある。Emmaus MedicalのNiharaらは、医薬品グレードのL-グルタミンの効果を検証する第III相試験を行った(対照:placebo; n=230)。一次アウトカムは、1年間の痛みクライシスの発生数である。
結論
L-グルタミンの一次アウトカム有効性が示され(中央値3回 vs. 4回:P=0.005)、入院回数も少なかった(P=0.005)。両群とも患者の2/3がハイドロキシウレアを同時に服用した。低グレードの嘔気・非心臓性胸痛・疲労・筋骨格痛の頻度は実薬群が高かった。
評価
決め手のない鎌状赤血球症への酸化ストレス軽減薬の有用性を示した概念実証試験としても有意義であり、2017にオーファンドラッグとしてFDA承認されている。