結核予防にサブユニットワクチン登場
Prevention of M. tuberculosis Infection with H4:IC31 Vaccine or BCG Revaccination
背景
マラリアと並ぶ途上国での健康脅威である結核に対し、新しいワクチンの可能性が示された。南アフリカUniversity of Cape TownのHatherillらは、 BCG既接種のリスク環境下思春期者990名を対象として、サブユニットワクチンH4:IC31の効果をBCG再接種・プラセボ接種と比較するRCTを行った。一次アウトカムは、2年以内の結核菌感染(QFTの陽転)である。
結論
H4:IC31とBCG再接種はともに一次アウトカム無効であり、プラセボとの有意差はなかった(14.3%・13.1% vs. 15.8%)。但し、陽転持続率がプラセボ群はで11.6%であったのに対し、H4:IC31群は8.1%、BCG再接種群は6.7%であった。重篤有害事象に差はなかった。
評価
「感染は防げないが、感染しても治りやすい」という微妙な結果だが、サブユニットワクチンはありえる、という評価となるものともみられる。