Dupilumabのステロイド依存性重症喘息患者への効果を確認
Efficacy and Safety of Dupilumab in Glucocorticoid-Dependent Severe Asthma
背景
NEJMは新規抗IL-4・13抗体薬dupilumab(両シグナルを阻害する抗IL-4 受容体α抗体)の重症喘息患者に対する効果・安全性を検証した2論文を併載している。ドイツLungenClinic GrosshansdorfのRabeら(LIBERTY ASTHMA VENTURE)のものは、経口ステロイド治療を受けている患者に対する同薬追加をプラセボと比較したもので(n=210)。ステロイド使用低減を図りながら調整した。一次エンドポイントは24週の時点でのステロイド投与量減少率である。
結論
Dupilumabの一次エンドポイント効果を認めた(-70.1% vs. -41.9%)。重症発作発生率も低く、FEV1は高かった。Dupilumabは注射部位反応頻度がやや高く、一過性の血中好酸球増多発生頻度が高かった(14% vs. 1%)。
評価
併載論文は、基礎的な効果確認論文である(https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa1804092)。すでにアトピー性皮膚炎でFDA承認されており、喘息患者では適応が広そうで承認は確実とみられるが高価であり、費用効果評価が問われる。