難治性活動性関節リウマチに新規選択的JAK1阻害薬upadacitinib
Safety and efficacy of upadacitinib in patients with active rheumatoid arthritis refractory to biologic disease-modifying anti-rheumatic drugs (SELECT-BEYOND): a double-blind, randomised controlled phase 3 trial
背景
Upadacitinibは新規選択的JAK1阻害薬である。Stanford UniversityのGenoveseら(SELECT-BEYOND)は、難治活動性関節リウマチ患者に対し同薬の効果・安全性を検証した第III相試験結果を報告している(対照:placebo:n=499)。一次エンドポイントは、12週でのACR20達成率・DAS28(CRP)<3.2率である。
結論
Upadacitinibの一次エンドポイント効果を認めた。ACR20達成者は同薬30mg群で56%(vs 28%)であり、DAS28(CRP)<3.2率は、同薬30mgで42%(vs,14%)であった(15mg群でも有意)。有害事象は30mg群では有意に多く、重篤有害事象も30mgの方が15mgより多かった。同薬投与群で重大有害心血管イベントが1件、死亡1件があった。
評価
プラセボに対する優位を確認したが有害事象は多い。難治例対象試験であったため使用は承認されるものともみられるが、既存薬への優位性の確認が汎用化の鍵となる。