アメリカの未熟児の80%はempricに抗菌薬を投与されている
Temporal Trends and Center Variation in Early Antibiotic Use Among Premature Infants

カテゴリー
その他
ジャーナル名
JAMA Network Open
年月
May 2018
1
開始ページ
e180164

背景

アメリカにおける未熟児への抗菌薬の「慣行的(empric)」投与の現状は。Children’s Hospital of PhiladelphiaのFlanneryらは、アメリカ297病院40,364名のVLBW児の2009〜2015年のデータを解析した。曝露の定義は、生後3日以内の開始と5日以上継続である。

結論

VLBW児の78.6%、ELBW児の87.0%が抗菌薬を投与されていた。期間内変動はなかった。使用法には施設間のバリエーション(特に、VLBW児を主適応とするかELBW児を主適応とするか)が認められた。また、持続的投与率には0〜92.0%という大きな幅があった。

評価

この問題に関する最大の調査で、アメリカで未熟児の圧倒的多数が「施設慣行」的に抗菌薬を投与されていることが明らかになった。現在のガイドラインは「菌血症がsuspected or proven」の新生児への抗菌薬使用を推奨しており、ガイドラインに問題があるともいえる。

関連するメディカルオンライン文献

大規模臨床試験、新規の薬・機器・手法・因子・メカニズムの発見に関する文献を主に取り上げ、原文の要約と専属医師のコメントを掲載。

(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(その他)

The New England Journal of Medicine (NEJM)、Lancet、Journal of the American Medical Association (JAMA)、British Medical Journal (BMJ)、Annals of Internal Medicine (Ann Intern Med)