アメリカの未熟児の80%はempricに抗菌薬を投与されている
Temporal Trends and Center Variation in Early Antibiotic Use Among Premature Infants
背景
アメリカにおける未熟児への抗菌薬の「慣行的(empric)」投与の現状は。Children’s Hospital of PhiladelphiaのFlanneryらは、アメリカ297病院40,364名のVLBW児の2009〜2015年のデータを解析した。曝露の定義は、生後3日以内の開始と5日以上継続である。
結論
VLBW児の78.6%、ELBW児の87.0%が抗菌薬を投与されていた。期間内変動はなかった。使用法には施設間のバリエーション(特に、VLBW児を主適応とするかELBW児を主適応とするか)が認められた。また、持続的投与率には0〜92.0%という大きな幅があった。
評価
この問題に関する最大の調査で、アメリカで未熟児の圧倒的多数が「施設慣行」的に抗菌薬を投与されていることが明らかになった。現在のガイドラインは「菌血症がsuspected or proven」の新生児への抗菌薬使用を推奨しており、ガイドラインに問題があるともいえる。