小児が参加した第III相試験の過半は公刊されていない
Publication of Randomized Clinical Trials in Pediatric Research: A Follow-up Study
背景
小児を対象とするRCTの結果は、どの程度どのように公刊されているか。George and Fay Yee Centre for Healthcare InnovationのCrockettらは、2008〜2011年アメリカ小児科学会学術集会に受理されたアブストラクト中の第III相試験(179)報告の、その後の公刊状況を調査した。
結論
公刊率は前回調査より上がった(40.9% vs. 27.9%)。大規模研究(OR:1.92)・ClinicalTrials.gov登録(OR:13.54)は、公刊オッズが高かった。公刊研究と非公刊研究間で、品質指標・バイアスリスク・肯定的結果選好に差はなかった。学会発表後公刊まで平均26.48ヶ月かかり、有意性の有無による差はなかった。公刊研究での公刊バイアスは低下してきている。
評価
前回の調査は2002年のもので公刊率の低さが問題になっていたが、かなり改善した。しかし、小児に参加を促した第III相試験の結果の過半が公刊されない、という状況は未だ大問題である。