アルツハイマー病新薬がまた失敗
Randomized Trial of Verubecestat for Mild-to-Moderate Alzheimer’s Disease
背景
アルツハイマー病(AD)新薬の臨床試験は失敗が続いている。Merck & Co.のEganら(EPOCH)は、非重症AD患者1,958名を対象としてbeta-secretase 1(BACE1)阻害薬verubecestatの効果を検証するRCTを行った(対照:placebo)。一次アウトカムは、ADAS-cog・ADCSADLスコアのベースラインから78週までの変化である。
結論
無益性のため試験は完了予定5ヶ月前に早期終結した。Verubecestatの有効性は認められず、有害事象は対照群より多かった。
評価
同薬はprodromal ADに関するAPECS試験でも失敗している。パイプラインにある抗AD新薬は未だ多いが、臨床試験に対するペシミズムが広がっており、治療でなく予防をという方向転換論も強い。