ジカウイルスの性行為による感染可能性を確定
Zika Virus Shedding in Semen of Symptomatic Infected Men
背景
ジカウイルス(ZIKV)は性行為によるヒト‐ヒト伝播が強く示唆されている。CDCのMeadらは、有症状の ZIKV感染男性184名を対象として、ZIKVの精液中・尿中への排出を実測する前向研究を行った。
結論
ZIKV RNAは尿検体の4%、精液検体の33%で検出された(発症後30日以内検体では61%)。精液中へのZIKV RNA排出は発症後3ヶ月間で激減したが、1%(1名)では281日間持続した。長期陽性の独立予測因子は、高年齢・低射精回数・発症時の結膜炎(と無関節痛)であった。感染性ZIKVが分離されたのはZIKV RNA検出精液78検体中3検体のみで、すべて発症後30日以内に採取されたものであった。
評価
臨床的・疫学的な示唆を受け、性行為による感染の可能性を確定する結果である。ただし、無症状感染男性に関しては詳細は不明である。