持続する重度の産後うつ病は子供の発達に影響する
Association of Persistent and Severe Postnatal Depression With Child Outcomes

カテゴリー
その他
ジャーナル名
JAMA Psychiatry
年月
March 2018
75
開始ページ
247

背景

産後うつ病(PND)は子供に様々な悪影響を及ぼしうる。イギリスUniversity of OxfordのSteinらは、Avon Longitudinal Study of Parents and Children登録者を対象として、PNDの重症度・持続性と子供の行動障害・数学の成績・うつ病との関連を検討した(PND:女性 n=9,848、子供 n=8,287)。PNDの重症度は、エジンバラ産後うつ病自己評価票(EPSD)により中等度(13-14点)・著明(15-16点)・重度(17点以上)に分類した。

結論

持続性の如何に関わらず、PNDは子供の行動障害のリスクを倍増させた。子供の行動障害のオッズ比は、中等度PND女性で2.22、著明なPND女性で1.91、重度PND女性で2.39であった。持続する重度PNDは子供の発達に特に重要であり、3.5歳時の行動障害、16歳時の数学の成績低下、18歳時のうつ病のリスクを大幅に上昇させた。

評価

PNDは重要な問題で予防方策の研究も多いが(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27184772)、患者の子の発達障害を予防する方策の研究は未だ少ない。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(その他)

The New England Journal of Medicine (NEJM)、Lancet、Journal of the American Medical Association (JAMA)、British Medical Journal (BMJ)、Annals of Internal Medicine (Ann Intern Med)