乳児突然死症候群にSCN4A遺伝子変異が関連?
Dysfunction of NaV1.4, a skeletal muscle voltage-gated sodium channel, in sudden infant death syndrome: a case-control study
背景
乳児突然死症候群(SIDS)は高所得国における乳児死の主原因の一つで注目度が高いが、原因は不明である。英University College LondonのMannikkoらは、SIDSによる死亡乳児278名に関する症例対照研究により、SCN4A遺伝子(ナトリウムチャネルNaV1.4をコード)変異と同疾患の関連を検討した。
結論
SIDSコホート278名中4名(1.4%)でSCN4Aの機能的損傷バリアントが同定されたのに対し、対照群では0%であった。
評価
SIDSを遺伝子変異と結び付けた最初の研究で、よく知られている呼吸筋制御遺伝子への関連づけはインパクトが高い。しかし、著者ら自身が、 SCN4A変異はSIDSの単一「原因」ではないだろう、と強調している。重要な仮説生成研究とみなされる。