パーキンソン病重症度をリアルワールド評価するスマートフォンアプリHopkinsPDを発表
Using Smartphones and Machine Learning to Quantify Parkinson Disease Severity: The Mobile Parkinson Disease Score
背景
スマートフォンやスマートウォッチにAI診断能を搭載して、リアルワールドで患者をモニターする研究が流行している。Johns Hopkins UniversityのSariaらは、新開発アンドロイドアプリHopkinsPDのパーキンソン病(PD)患者評価能を検討した。5つのタスク遂行能をモバイルPDスコア(mPDS)で数値化して、患者のPD重症度を評価するプログラムである(n=129)。
結論
mPDSをPD患者の6,148回の活動評価から得た。総スコアへの寄与が最も大きかったのは歩行機能であった。0-100スケールでの日内変動は大きく(10.3ポイント)、mPDSは症状の変動を感知した。mPDSによる測定は国際運動障害学会パーキンソン病統一スケールの総計(r=0.81)・パートIII(r=0.88)・Timed Up and Go試験(r=0.72)・Hoehn & Yahr重症度分類(r=0.91)と有意に相関していた。ドーパミン療法より、mPDSは平均16.3ポイント改善した。
評価
印象的な結果で、メディアにも採り上げられている。検診・確定診断・薬効評価など利用範囲は広い。開発者は未だ改善点は多いとしており、更なる進化が期待される。