抗菌薬による腸内フローラ破壊を防ぐ吸着剤を開発
Protection of the Human Gut Microbiome From Antibiotics
背景
抗菌薬による腸内細菌叢破壊の予防・治療が重大課題として浮上している。フランスDa Volterra社のGunzburgらは、健常ボランティア28名を対象として、同社が開発した活性炭吸着剤DAV132のモキシフロキサシンからの腸内細菌叢防護効果を検証するRCTを行った。
結論
DAV132の同時投与により、遊離モキシフロキサシンの便中濃度が99%低下したが、血漿レベルには影響がなかった。ショットガン定量メタゲノム解析により、腸内細菌叢の豊富さと組成は、DAV132使用被検者において殆ど保持されていた。有害事象は観察されなかった。また、DAV132の同様な効果は他の抗菌薬でも示されている。
評価
同社は、C.difficile感染症抑制を目標にしている(https://www.davolterra.com/content/dav132-preventing-occurence-and-recurrence-clostridium-difficile-infection)。患者レベルでの大規模検証が待たれる。