ADに抗パーキンソン薬pimavanserinを転用?
Evaluation of the safety, tolerability, and efficacy of pimavanserin versus placebo in patients with Alzheimer’s disease psychosis: a phase 2, randomised, placebo-controlled, double-blind study
背景
アルツハイマー病(AD)新薬の臨床試験が失敗し続けており、既存薬の転用に期待が持たれている。英University of ExeterのBallardらは、精神症状(幻視・幻聴、妄想)を有するAD患者181名を対象として、抗パーキンソン病薬pimavanserinの安全性・忍容性を検証する第II相DBRCTを行った(対照:プラセボ)。一次エンドポイントは、NPI-NH精神病スコア(ベースラインから6週目までの平均変化)である。
結論
一次エンドポイントで効果を認めた(-3.76点 vs. -1.93点)が、12週目には有意差は認められなかった。有害事象に差はなく、認知機能・運動機能への有害作用はみられなかった。
評価
AD固有症状の治療薬とはならなくとも随伴する精神症状を軽減できる可能性がある、として行われている検証である。第III相へは進むものとみられる。