胎児期の超音波の深さがASDに関連?
Association of Prenatal Ultrasonography and Autism Spectrum Disorder
背景
自閉症スペクトラム障害(ASD)の有病率が急速に増加してきており、アメリカ小児の有病率は1.4%とも推定されている。この間同時に胎児超音波診断の頻度も増えているが、動物実験では神経細胞移動への悪影響の指摘もある。Boston Medical CenterのRosmanらは、胎児への超音波使用とASDの関連を検討するため、ASD群107名・発達遅滞対照群104名・定型発達群209名の小児に関するケース・コントロール研究を行った。
結論
3群間に検査頻度の有意差はなかった。 妊娠第1三半期において、ASD群は発達遅延群より超音波の平均浸透度が深かった(12.5cm vs. 11.6cm)。また、ASD群は定型発達群より1‐3三半期において超音波の平均浸透度が深かった。
評価
衝撃的でありえる報告でメディアの注目を引いたが、専門家には留保をつける向きが多い(http://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-prenatal-ultrasonography-association-with-autism/)。