アメリカの小児インフルエンザ関連死の実態
Influenza-Associated Pediatric Deaths in the United States, 2010-2016
背景
アメリカでは2004年から小児のインフルエンザ(確診)関連死亡が届け出義務となっている。CDCのShangらは、2010〜2016年のデータの解析結果を発表している。
結論
全死亡者は675名、年齢中央値は6歳であった。1年当たりの死亡者数平均は小児10万人あたり0.15人であり、生後6ヶ月〜23ヶ月(発生率0.33)・生後6ヶ月未満(0.66)の乳児の割合が高かった。生後6ヶ月以上の小児中、ワクチンを接種されていたのは31%だけだった。死亡の65%は症状発生後7日以内だった。死亡例の半数には基礎疾患がなかった。基礎疾患なくして死亡した小児は、より低年齢で(中央値5歳)、ワクチン接種率が低く(27%)、入院前に死亡する割合が高く(77%)、疾患の持続時間が短かった(4日)。
評価
アメリカのインフルエンザ小児死亡は、データが確実化しているところでは2014-15が148件で多いが、2017-18はすでに報告が84件に達している。