途上国における結核患者の発見戦略
Household-Contact Investigation for Detection of Tuberculosis in Vietnam
背景
中‐低所得国での結核の制圧のために、患者家族の積極的探索戦略は有効か。オーストラリアSydney UniversityのFoxら(ACT2)は、ベトナム70地域の住民集団を対象として、同国で標準である受動的症例検出に対する、塗抹陽性患者の家庭内接触者調査の有効性を検証するRCTを行った(n=10,964、対照:受動的症例検出単独)。一次アウトカムは、結核患者の家庭内接触者における結核登録患者の2年累積発生率である。
結論
積極的探索介入戦略の一次アウトカム有効性を確認した(相対リスク2.5)。介入群患者の家庭内接触者における塗抹陽性結核の相対リスクは6.4であった。
評価
この戦略の有効性はジンバブエ・ブラジルでの経験で示唆されていたが、オーストラリアとニュージーランドの研究者たちがベトナムで初めてRCTによる検証を行った。有力な方法として普及するだろう。