抗アルツハイマー病薬の臨床試験がまた失敗
Trial of Solanezumab for Mild Dementia Due to Alzheimer’s Disease
背景
アルツハイマー病(AD)に対する治療薬の臨床試験の失敗が続いている。Columbia UniversityのHonigらは、2,129名の患者(MMSEスコア20〜26)を対象として行われた抗アミロイドβ抗体薬solanezumabの第III相試験の結果を発表している(対照:placebo)。一次アウトカムは、80週後でのADAS-cog14スコアの変化である。
結論
Solanezumabの効果を認めなかった。二次アウトカムに多少の変化があったが、有意性は検定していない。
評価
Pfizerの完全撤退発表が波紋を呼ぶAD薬の開発状況だが(https://www.reuters.com/article/us-pfizer-alzheimers/pfizer-ends-research-for-new-alzheimers-parkinsons-drugs-idUSKBN1EW0TN)、この研究の著者らは、「失敗研究には教訓がある。進行を遅らせる新薬ができる希望はある」としている。