股・膝変形性関節炎には外用diclofenac:ネットワークメタ解析
Effectiveness and safety of non-steroidal anti-inflammatory drugs and opioid treatment for knee and hip osteoarthritis: network meta-analysis
背景
股・膝変形性関節炎への薬剤種(非ステロイド性抗炎症薬[NSAID]・オピオイド・パラセタモール)・処方量による疼痛・身体機能の改善効果や安全性は。カナダ Institute of St Michael's HospitalのCostaらは、100名以上が参加した192RCT(n=102,829)を対象とするシステマティックレビュー・メタ解析を行った。
結論
経口NSAIDsの etoricoxib ・diclofenacが最も疼痛軽減と機能改善に有効である一方、diclofenacは150 mg/日では有害イベント発生による投薬中止リスク増加と関連した。外用diclofenacは安全性が高く有効性も認められた。オピオイドoxymorphone(80 mg/日)使用は有害イベント発生による投薬中止が最も高かった。
評価
高信頼度の大規模ネットワークメタ解析で、最適薬を用法・用量とともに特定した。他方、2020年中国のネットワークメタ解析はモノクローナル抗体が最も有効性が高いとしている(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33293475/)。