HIITは身体疾患患者のメンタルヘルスを改善する:最新のメタ解析
Can high-intensity interval training improve mental health outcomes in the general population and those with physical illnesses? A systematic review and meta-analysis
背景
高強度インターバルトレーニング(HIIT)が身体疾患患者のメンタルヘルスに与える影響は。英King's College LondonのMartlandらは、これを検討した58RCTの系統レビュー・メタアナリシスを行った。対象論文の主題は、アクティブ・ノンアクティブ対照者と身体疾患患者へのHIITが、精神的安定・鬱・不安感・精神的ストレス・睡眠の質などに与える影響の比較であった。
結論
HIITはノンアクティブコントロールと比較して身体疾患患者の精神的安定(標準化平均差[SMD]: 0.418: n=12研究)、鬱重症度(SMD: −0.496 :n=10)、自覚ストレス(SMD: −0.474: n=4)の中等度の改善と関連し、アクティブコントロールと比較して精神的安定を多少改善した(SMD:0.229: n=12)。またHIITはノンアクティブコントロールと比べ睡眠と精神的ストレスを改善する可能性が高かったが、RCT数は少なかった。
評価
GRADEシステムによってエビデンスの質を評価しており、全体に中〜上質としている。2020年レビュー(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31889469/)では、システマティックレビューなども含めこの効果を認めている。