心血管疾患高リスク者に目標自己設定アプローチで運動量をアップ
Effect of Goal-Setting Approaches Within a Gamification Intervention to Increase Physical Activity Among Economically Disadvantaged Adults at Elevated Risk for Major Adverse Cardiovascular Events
The ENGAGE Randomized Clinical Trial
背景
ゲーミフィケーション運動量介入での目標の設定・実行はどのように行われると効果を最大化できるか。University of PennsylvaniaのPatelら(ENGAGE)は、アテローム動脈硬化性心血管疾患 (ASCVD)症状、もしくは10年間ASCVDリスクスコアが7.5%以上のPhiladelphia在住低所得層成人500名 を対象として、運動量増のため行動学デザインされたゲーミフィケーション介入における目標設定・実行の有効手段を検討するRCTを行った。全参加者はウェアブルデバイスを装着し、ベースライン歩数を記録され、その後コントロール群と目標設定を自分で行う/他者より設定される。また、実行を直ちに行う/徐々に行うの4パターンのゲーミフィケーション介入群に割り付けられた。介入は8週間のモニター期、8週間の介入期、8週のフォローアップ期に分けられた。主要アウトカム・指標は、ベースラインから維持介入期間までの1日の平均歩数変化である。
結論
コントロール群と比べ、自分で目標設定を行い直ちに実行するグループでのみ有意な歩数増があった。さらに、このグループでは、中等〜高強度身体活動がフォローアップ期まで維持された。
評価
身体活動量増加のためのgoal-setting theoryは再検討が呼びかけている(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31900043/)。本研究はこの流れの中で「自己設定」手法の有効性を報告した、対象者が低所得者に限られまた報酬を与えることでバイアスがでている可能性もある。