自己鼻中隔軟骨細胞移植で膝OAを治療
Engineered nasal cartilage for the repair of osteoarthritic knee cartilage defects
背景
自らの鼻中隔軟骨細胞から人工軟骨(N-TEC)を作成して変形性膝関節症(OA)を治療できる、という報告が現れた。スイスUniversity of BaselのMartinらによるもので、単離軟骨細胞を培養し軟骨層を生成して外科的に移植する。In vitro検討の後マウス・羊でその効果を確認し、若年重度膝OA患者2名で効果・安全性を検証した。
結論
N-TECは患者関節に生着し、患者は移植後14ヵ月後現在、疼痛・関節機能・QOLが改善している。有害事象は認めていない。
評価
第一例の試験開始報告(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/27789021/)に続く、2名に対する2年間ポジティブ結果の報告である。ユニークな再生医療手法であり、大規模試験が計画されている。


