SGA出生者は成人期運動能が劣る
Exercise Capacity in Young Adults Born Small for Gestational Age
背景
在胎不当過小児(SGA)は、成人期での心血管死亡リスクが高いという報告がある。スペインUniversitat de BarcelonaのCrispiらは、1975〜1995年に出生した同国20〜40歳SGA出生者81名を対照者77名と比較するコホート研究を行った。漸進心肺運動負荷試験(CPX)・心臓MRI(CMR)・血圧・血糖値・脂質プロフィール等の検査、病歴や生活習慣に関する質問紙調査を行った。主要アウトカムは、CMR評価による心臓の構造・機能とCPXによる運動耐容能である。
結論
SGA出生者は対照者より最大酸素摂取量 が少なく(中央値26.0 mL/min/kg vs 29.5 mL/min/kg)、運動耐容能が低かった(最大負荷量 :平均180W vs 214 W)。運動耐容能は左室心筋マスと相関した。
評価
この主題に関するCMRを利用した最初の本格研究である。VO2maxも運動耐容能もコントロールより低いが、正常範囲であった。調査対象者は皆白人で健康、体重・身長・体表面積は標準体重出生児より小さいが、BMIは同等だったという。