慢性アキレス腱障害へのPRP療法は有害無益
Effect of Platelet-Rich Plasma Injection vs Sham Injection on Tendon Dysfunction in Patients With Chronic Midportion Achilles Tendinopathy A Randomized Clinical Trial

カテゴリー
整形外科・理学療法
ジャーナル名
Journal of the American Medical Association
年月
July 2021
326
開始ページ
137

背景

慢性アキレス腱障害に多血小板血漿(PRP)療法が一部で行われているが、有効なのか。英University of WarwickのKearneyらは、同成人患者240名を対象として、これを検証するRCTを行った。患者を1度のPRP注射群とシャム注射群に割り付けた。一次アウトカムは、治療開始以後6ヵ月での膝蓋腱障害評価VISA-Aスコアである。

結論

PRP療法の一次アウトカム効果を認めなかった。PRP療法群では注射部違和感・腫張の報告がシャム治療群より多かった。

評価

同療法は急性アキレス腱断裂でも無効が宣告されている(https://www.bmj.com/content/367/bmj.l6132)。これは慢性障害に関する最大規模のRCTで、著者らは、コストがかかる上に短期的には有害である可能性がある、と結論している。

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取り上げる主なジャーナル(整形外科・理学療法)

Physical Therapy