慢性アキレス腱障害へのPRP療法は有害無益
Effect of Platelet-Rich Plasma Injection vs Sham Injection on Tendon Dysfunction in Patients With Chronic Midportion Achilles Tendinopathy
A Randomized Clinical Trial
背景
慢性アキレス腱障害に多血小板血漿(PRP)療法が一部で行われているが、有効なのか。英University of WarwickのKearneyらは、同成人患者240名を対象として、これを検証するRCTを行った。患者を1度のPRP注射群とシャム注射群に割り付けた。一次アウトカムは、治療開始以後6ヵ月での膝蓋腱障害評価VISA-Aスコアである。
結論
PRP療法の一次アウトカム効果を認めなかった。PRP療法群では注射部違和感・腫張の報告がシャム治療群より多かった。
評価
同療法は急性アキレス腱断裂でも無効が宣告されている(https://www.bmj.com/content/367/bmj.l6132)。これは慢性障害に関する最大規模のRCTで、著者らは、コストがかかる上に短期的には有害である可能性がある、と結論している。


