加齢による聴力低下は身体機能低下と関連する
Association of Age-Related Hearing Impairment With Physical Functioning Among Community-Dwelling Older Adults in the US
背景
高齢者の聴力低下は身体機能低下と関連するか。Johns Hopkins UniversityのMartinez-Amezcuaらは、201〜2019年のARIC研究データ（n=2,956,平均年齢79歳）に基づき、これを検討する横断・長期分析を行った。聴力評価には純音聴力検査、身体機能評価にはSPPBスコア、歩行能力評価には2-minute fast-paced walk testを用いた。
結論
重度の聴力低下はSPPB低スコアと関連した（OR:[総合] 2.51・[バランス] 2.58・[歩行速度] 2.11）。また長期分析でも、聴覚に問題がある場合にはSPPBスコアの低下速度が早く、歩行距離も短かった。
評価
先行研究を裏付ける常識的な結果である（https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/27100600/・https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/25477427/）。補聴器などによる早期介入の身体機能保持効果を確認するRCTが示唆される。
