アイソレーションタンク療法(REST)は慢性疼痛軽減には無効
Flotation Restricted Environmental Stimulation Therapy for Chronic Pain A Randomized Clinical Trial

カテゴリー
整形外科・理学療法
ジャーナル名
JAMA Network Open
年月
May 2021
4
開始ページ
e219627

背景

フローテーションタンクを用いた環境刺激制限療法(REST: Flotation restricted environmental stimulation therapy)が疲労やストレス由来疼痛軽減効果がある、という報告がある。ドイツHannover Medical SchoolのLooseらは、慢性疼痛診断成人患者99名を対象として、その効果を検証するRCTを行なった。介入群には60〜90分のセッションを4日おきに計5回、コントロール群にはフローテトタンクを使用したが他介入は行わず、待機群には追加療法は行わず現行治療を継続した。主要アウトカムは、最終セッションから1週間後の疼痛強度変化である。

結論

主要アウトカムに群間有意差は無かった。

評価

小規模研究での有効報告があり(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/16341307/)流行をみせている代替医療手法に、「慢性疼痛には無効」と結論する結果である。シャム対照の設定、長期効果への注目が強みであり、効果が心理的なものであることを示唆している(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4807536/)。

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取り上げる主なジャーナル(整形外科・理学療法)

Physical Therapy