布マスクは運動能を低下させる
Effects of wearing a cloth face mask on performance, physiological and perceptual responses during a graded treadmill running exercise test
背景
COVID-19パンデミック下で、布マスクを装着して運動する人々が見られるようになったが、パフォーマンスや生理反応への影響は。Baylor Scott and White HealthのDriverらは、18〜29歳の健康成人31名を対象としてこれを検討するRCTを行った。参加者は布マスク装着の有無条件下で2度トレッドミル最大心肺運動負荷試験(CPETs)を行い、運動歴データ・血圧・心拍数・酸素飽和度・主観的呼吸状態を実定した。
結論
布マスク装着は、有意な運動時間の短縮 (-01:39分/秒)、最大酸素摂取量(VO2max; -818mL/分)・毎分換気量(-45.2L/分)・最大心拍数(-8.4bpm)の低下、また呼吸困難の増加(1.7)と関連した。
評価
多くの人々から興味のもたれている主題で、「あまり影響はない」とした実測データも出されているが(https://onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1111/sms.13832)、この研究は「かなりの影響がある」とした。VCO2からみた換気能にはあまり影響がなかった、という。


