全身麻酔患者に音楽・言葉で「心休まる」介入
Effect of therapeutic suggestions during general anaesthesia on postoperative pain and opioid use: multicentre randomised controlled trial
背景
全身麻酔下手術中の心休まる音楽や言葉(Therapeutic suggestion)は、術後の疼痛管理を良好にするか。ドイツUniversity Hospital RegensburgのHansenらは、1-3時間の全身麻酔下手術を行う患者385名を対象として、これを検証するRCTを行なった。コントロール群にはイヤホンを装着して無音テープを流し、介入群には手術終了まで催眠療法に基づいた手術や麻酔、また疼痛管理に関する前向きな言葉とリラックス音楽を録音したオーディオテープを20分間流し、その後10分間無音とする介入を繰り返した。一次アウトカムは、手術後24時間以内のオピオイド処方量である。
結論
「心休まる」介入の一次アウトカム有効性を認めた(モルヒネ相当量中央値 4.0mg vs. 5.3mg、P=0.002)。オピオイド処方希望人数も有意に少なかった(63% vs. 80%)。
評価
BMJクリスマス研究である。ノセボを使ったより本格的なRCTも既に行われており(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31862159/)、ジョーク研究でなく、まともに検討されるべきテーマである。