世界人口の1/3が要リハビリ?:WHO調査
Global estimates of the need for rehabilitation based on the Global Burden of Disease study 2019: a systematic analysis for the Global Burden of Disease Study 2019
背景
全世界のリハビリテーション実質需要はどれほどか。WHO Disability and Rehabilitation UnitのCiezaらは、Global Burden of Diseases, Injuries, and Risk Factors Study(GBD)2019データを基に、25疾病における障害生存年数(YLDs)、またリハビリが最適であったと考えられる障害や後遺症を特定し、リハビリによって利益を受ける人数を推定するグルーバル解析を行なった。
結論
2019年では24.1億人がリハビリによって利益するであろう症状を有し、それは3億1000万YLDsに相当した(1990年から2019年で63%増)。地域的には西太平洋地域で最大のリハビリサービス需要があった(6億1000万人 ・8300万YLDs)。有病率が最も高い疾病は筋骨格障害で(17.10億人)、分析204ヶ国中134ヶ国で腰痛が最も多い症状だった。
評価
このような調査は初であり、世界人口の1/3が潜在的に要リハビリである、という驚くべき推定を提出した。地域的には中国の影響が、症状的には腰痛の寄与が大きそうである。