RA薬ウパダシチニブとアバタセプトの直接対決試験:結果は「微妙」
Trial of Upadacitinib or Abatacept in Rheumatoid Arthritis
背景
関節リウマチ(RA)薬ウパダシチニブとアバタセプトの直接対決試験結果が報告された。スイスCantonal Clinic St. GallenのRubbert-Rothら(SELECT-CHOICE)によるもので、生物学的RA薬低奏効の中等〜重症患者612名を対象とする第3相DBRCTで、一次エンドポイントはベースライン後12週でのDAS28-CRPスコアの変化である。
結論
一次アウトカムでウパダシチニブが優った(差−0.52点、寛解率:30.0% vs. 13.3%)が、ウパダシチニブ群では死亡1件、非致死的脳卒中1件、静脈血栓塞栓イベント2件が発生し、アバタセプト群患者と比べて肝ALT高値が多かった。
評価
経口薬が注射薬より選好されるべきということもあり企画された対決試験だが、有効性で優るが安全性で劣る、という微妙な結果を出した。