自粛中でも3ヶ月間の他動的ストレッチングで動脈機能を改善できる
Evidence for improved systemic and local vascular function after long‐term passive static stretching training of the musculoskeletal system
背景
パッシブストレッチング(PS)は血流やシェアストレスを改善し、血管機能に影響すると考えられているが、長期効果は。イタリアUniversity of MilanのEspositoらは、健康ボランティア39名 を対象として、これを検討するRCTを行なった。参加者を主に脚部をターゲットとした両側PS群と片側PS群とコントロール群に割り付け、12週の介入前後と介入終了6週後にストレッチを行なった部位(大腿動脈・膝窩動脈)と遠隔部位(上腕動脈)の動脈スティフネスを、脈波速度(PWV)・血圧(SBP/DBP)で評価した。
結論
両PS介入群で、全動脈における血管機能・動脈リモデリングの改善、動脈スティフネス低下を確認した。PS介入ターゲットであった大腿動脈・膝窩動脈などの機能改善は6週後も維持されたが、上腕動脈などではそうでなかった。
評価
小規模研究ではあるが、長期PSに関する文献は少ない。パンデミック外出制限下では、自宅でできるPSの有効性の確認は有益である。