膝OAへのステロイド関節内注射に更なる否定的エビデンス
Physical Therapy versus Glucocorticoid Injection for Osteoarthritis of the Knee

カテゴリー
整形外科・理学療法
ジャーナル名
The New England Journal of Medicine
年月
April 2020
382
開始ページ
1420

背景

変形性膝関節症(OA)へのステロイド関節内注射には一定の支持があるが、理学療法(PT)と比較してその効果は。Brooke Army Medical CenterのDeyleらは、U.S. Military Health System登録膝OA患者156名を対象としてこれを検証するRCTを行なった。患者を、1:1でPT群(4〜6週間に8回セッション、それ以降は1〜3回の追加介入が可能、全体平均は11)と関節内ステロイド注射群(1年以内に最高3回)に割り付けた。1次アウトカムは、1年でのWOMACスコアである。

結論

PTの一次アウトカム有効性を認めた(群間差18.8)。Alternate Step Test等2次アウトカムも同様だった。

評価

関節内ステロイド注射には2017年の有力な無効RCT結果がある(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28510679)。同試験は生食対照だったが、PTに対しても劣性が示された。

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取り上げる主なジャーナル(整形外科・理学療法)

Physical Therapy