15歳以下のオスグッド病と膝蓋大腿疼痛の患者を調査
Pain, Sports Participation, and Physical Function in 10-14 Year Olds With Patellofemoral Pain and Osgood Schlatter: A Matched Cross-Sectional Study of 252 Adolescents
背景
オスグッド・シュラッター病(OSD)と膝蓋大腿疼痛(PFP)はともに成長期に多いが、調査は少ない。デンマークAalborg UniversityのRathleffらは、10〜14歳のPFP(n=151)・OSD(n=51)患者、健常対照者(n=50)を対象とするアンケートと股関節・膝機能の動作測定、ウィアブルセンサーによる身体活動値評価を行った。
結論
OSD・PFP・健常者間に活動量差はなかったが、PFP・OSD患者は膝の疼痛や膝機能低下が競技への参加やQOLに影響を与えていた。またOSD患者では膝伸縮筋力の低下、PFP患者では股関節伸縮筋力の低下がみられた。
評価
データが少ない領域の有意義な調査である。実際の患者数は日本でも相当多いことが考えられるが、調査は十分でない。オスグッド病に関しては発症数年後も疼痛が継続する場合が多いという報告があり(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/31700938)、早期の競技休止判断が良好な予後のために重要となる。