高齢者の筋力増強には運動+プロテイン
Effects of exercise and whey protein on muscle mass, fat mass, myoelectrical muscle fatigue and health-related quality of life in older adults: a secondary analysis of the Liverpool Hope University-Sarcopenia Ageing Trial (LHU-SAT)
背景
運動+高ロイシン配合ホエイプロテインは高齢者の筋力や健康関連QOLを改善するか。英Liverpool Hope UniversityのKirkら(LHU-SAT)は、これを検証するRCTを行った。中高齢者100名をプロテインのみ(P)・運動のみ(E)・運動+プロテイン(EP)・コントロール(C)の4グループに無作為に割り付け、介入前後で筋肉量や筋疲労、健康関連QOL(HR-QOL)を比較した。
結論
E・EP群は大腿直筋(E:−4.8%/min・EP:−3.3%/min)、大腿2頭筋(E:−3.9%/min・EP:−4.3%/min)の筋疲労が低下した。HR-QOLはE群のみで向上し、筋肉量・脂肪量の変化はなかった。
評価
運動無しのプロテイン投与は筋肉量を増さない、という結論である。先行研究では朝食前プロテイン摂取により筋肉量が増えたとのデータがあるが、サンプル数は少ない(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28835387)。高齢者の筋力増強には、運動+プロテインが有力である(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/31133863)。


