関節鏡視下半月板部分切除術はWild goose chase
Wild goose chase - no predictable patient subgroups benefit from meniscal surgery: patient-reported outcomes of 641 patients 1 year after surgery

カテゴリー
整形外科・理学療法
ジャーナル名
British Journal of Sports Medicine
年月
January 2020
54
開始ページ
13

背景

関節鏡視下半月板部分切除術(APM)に関する一般的有効エビデンスは少ないが、特定のサブグループには有効であるとの示唆がある。デンマークUniversity of Southern DenmarkのPihlらは、同国コホート登録APM施行患者641名を対象として、患者報告による手術前と術後52週のKnee injury and Osteoarthritis Outcome Score(KOOS4)変化を検討し、APMにより利益を被る患者サブグループ特定のための予後予測モデルの作成を試みた。

結論

KOOS4では平均18.6点の改善があったが、最も有力な予後予測要因は、1) 同膝に手術歴がない、2) 重大な術前膝関連症状がない、であった。予後モデルの全体予測能、キャリブレーション精度は低かった。有益部分群があるとは考えられない。

評価

2018JAMA掲載のRCT(ESCAPE)結果は、PTがAPMに劣らないとしていた(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/30285177)。この論文の著者らは、「Wild goose chase」という辛辣なタイトルをつけている。

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取り上げる主なジャーナル(整形外科・理学療法)

Physical Therapy