急性アキレス腱断裂へのPRP療法は無益
Platelet rich plasma injection for acute Achilles tendon rupture: PATH-2 randomised, placebo controlled, superiority trial

カテゴリー
整形外科・理学療法
ジャーナル名
BMJ
年月
November 2019
367
開始ページ
l6132

背景

アキレス腱断裂へのPRP(多血小板血漿)療法が一部で流行しているが、有効なのか。英University of OxfordのKeeneら(PATH-2)は、アキレス腱断裂発生後12日以内に来院、非外科的治療を行なった18歳以上の患者230名を対象として、これを検証するRCTを行なった(対照:プラセボ注射)。一次アウトカムは、24週でのLimb Symmetry Index評価による筋腱機能である。

結論

PRP注射に一次アウトカム効果を認めなかった。2次アウトカム(患者報告機能変化・QOL・疼痛)にも、有害事象発生率にも差はなかった。

評価

広義の細胞(再生)医療として流行している手法だが、先行レビューも有効性エビデンスを不確かとしていた(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29268037)。PATH-2は英国多施設による本格的RCTで、ここでの無益結果は重い。

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取り上げる主なジャーナル(整形外科・理学療法)

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