テストステロンで健康若年女性のランニングパフォーマンスを上げる?
Effects of moderately increased testosterone concentration on physical performance in young women: a double blind, randomised, placebo controlled study

カテゴリー
整形外科・理学療法
ジャーナル名
British Journal of Sports Medicine
年月
October 2019
Online first
開始ページ
Online first

背景

血中テストステロン値を上げると、健康若年女性の身体パフォーマンスは上がるか。スウェーデンKarolinska InstitutetのHirschbergらは、18~35歳の健康女性48名を対象としてこれを検証するDBRCTを行なった。女性を10週間テストステロンクリームを塗布する介入群とプラセボ塗布の対照群に割り付けた。一次アウトカムは、走って疲労困憊に至るまでの時間(running time to exhaustion: TTE)測定による有酸素運動パフォーマンスである。

結論

介入群での血中テストステロン値上昇を確認した。介入によりTTEは有意に21.17秒対照を上回った。2次アウトカム(30秒間全力ぺダリング、筋力)に有意差はなかったが、除脂肪重量の増加は著しかった(923 g vs.135 g)。

評価

一応のコンセンサスであるが、DBRCTで確認したのは初めてのようである。筋量が増えるTTEが長くなるが筋力には影響しない、という結果も興味深い。

関連するメディカルオンライン文献

大規模臨床試験、新規の薬・機器・手法・因子・メカニズムの発見に関する文献を主に取り上げ、原文の要約と専属医師のコメントを掲載。

(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(整形外科・理学療法)

Physical Therapy