テストステロンで健康若年女性のランニングパフォーマンスを上げる?
Effects of moderately increased testosterone concentration on physical performance in young women: a double blind, randomised, placebo controlled study
背景
血中テストステロン値を上げると、健康若年女性の身体パフォーマンスは上がるか。スウェーデンKarolinska InstitutetのHirschbergらは、18~35歳の健康女性48名を対象としてこれを検証するDBRCTを行なった。女性を10週間テストステロンクリームを塗布する介入群とプラセボ塗布の対照群に割り付けた。一次アウトカムは、走って疲労困憊に至るまでの時間(running time to exhaustion: TTE)測定による有酸素運動パフォーマンスである。
結論
介入群での血中テストステロン値上昇を確認した。介入によりTTEは有意に21.17秒対照を上回った。2次アウトカム(30秒間全力ぺダリング、筋力)に有意差はなかったが、除脂肪重量の増加は著しかった(923 g vs.135 g)。
評価
一応のコンセンサスであるが、DBRCTで確認したのは初めてのようである。筋量が増えるTTEが長くなるが筋力には影響しない、という結果も興味深い。