脳卒中亜急性期の有酸素運動リハビリは有害無益?
Physical Fitness Training in Patients with Subacute Stroke (PHYS-STROKE): multicentre, randomised controlled, endpoint blinded trial

カテゴリー
整形外科・理学療法
ジャーナル名
BMJ
年月
September 2019
366
開始ページ
l5101

背景

脳卒中亜急性期の積極的リハビリテーションは有効・安全か。ドイツCharite-Universitatsmedizin BerlinのFloel(PHYS-STROKE)らはNIH Stroke Scale(NIHSS)スコア中央値8の脳卒中亜急性期患者200名を対象として、これを検証する多施設RCTを行なった。患者は有酸素運動を行う介入群とリラクゼーションセッションを行うコントロール群に割り付け、両群とも標準リハビリと併せて25分間のセッションを週5回/4週間行った。一次アウトカムは、ベースライン3ヶ月後の10m歩行テストにおける最大歩行速度とBarthel index(BI)スコアの変化、安全性アウトカムは脳卒中発生3ヶ月以内の心臓血管イベントの再発(脳卒中・死亡・再入院)である。

結論

一次アウトカムに群間差を認めなかった。有害事象はエアロビクス群が多かった(罹患率比:1.81)。

評価

亜急性期でも積極運動を推奨する結果が多くみられているなかで、有力な「有害無益」結果である。すでにコクランレビューも存在する主題だが、コクランの結論は微妙である(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27010219)。

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取り上げる主なジャーナル(整形外科・理学療法)

Physical Therapy