長期高用量ビタミンDサプリは有害無益
Effect of High-Dose Vitamin D Supplementation on Volumetric Bone Density and Bone Strength: A Randomized Clinical Trial

カテゴリー
整形外科・理学療法
ジャーナル名
The Journal of the American Medical Association
年月
August 2019
322
開始ページ
736

背景

長期のビタミンDサプリ使用は骨密度(BMD)・骨強度を改善するか。カナダUniversity of CalgaryのBurtらは、これを検証するRCTを行った(3用量比較:n=309)。参加者は骨粗鬆症のない健康な55〜70歳の男女、用量はVD3:400・4,000・10,000 IU/日で、 乳製品摂取量が1,200mg/日を下回る参加者にはカルシウム補助も行われた。複合一次アウトカムは、 橈骨/脛骨CT(HR-pQCT)評価によるBMDと骨強度である。

結論

高用量群では橈骨BMDが有意に低下し、脛骨BMDは10,000 IU/日で有意に低下した。橈骨・脛骨とも骨強度には有意な変化はなかった。

評価

VDサプリに関しては無効性を結論する高信頼度メタアナリシスが2018年に出ているが(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/30293909)、この3年間RCTはそれをさらに確認した。Ca+VDサプリが有効な可能性があるのは介護施設入所の低ビタミンD値患者くらいであろう(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4015453/)。

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取り上げる主なジャーナル(整形外科・理学療法)

Physical Therapy