高齢女性の骨折予防アプローチはどうあるべきか
Association of Disease Definition, Comorbidity Burden, and Prognosis With Hip Fracture Probability Among Late-Life Women
背景
高齢女性の骨折予防アプローチはどうあるべきか。University of MinnesotaのEnsrudら(Study of Osteoporotic Fractures)は、80歳以上の女性1,528名を骨粗鬆症(OP)群(n=761)と非骨粗鬆症高骨折リスク群(n=767)に分類し、予後の差異を検討する前向研究を行った。主要アウトカム・指標は、死亡率と股関節骨折率である。
結論
フォローアップ期間中8.0%が股関節骨折し、18.8%は骨折発生前に死亡した。5年死亡率はOP群24.9%、非OP群19.4%だった。5年股関節骨折率はOP群13.0%、非OP群4.0%だった。3つ以上の合併症を有する場合の骨折率は、OP群18.1%、非OP群2.5%だった。
評価
この年齢になるとOPのある場合は当然骨折リスクがあるが、ない場合には死亡リスクが骨折リスクを圧倒する、という結論である。事前アンケートでは、80%の女性が寝たきりになる股関節骨折よりも死亡の方を選択すると回答した、という。


