アキレス腱障害発生要因を初めて系統レビュー
Clinical risk factors for Achilles tendinopathy: a systematic review
背景
アキレス腱障害の発生数は少なくないが、発生要因は特定されていない。オランダErasmus MC Universityのvan der Vlistらは、10コホート研究を対象として、臨床的リスク要因とアキレス腱障害発生の関連を検討するシステマティックレビュー・メタ解析をおこなった。
結論
エビデンスレベルは低かった。関連するとみられたリスク要因は9つだった:下肢の腱障害もしくは骨折歴;キノロン系抗菌薬;心臓移植後の感染予防治療のためのキノロン投与開始までの期間;中等度の飲酒;低気温下での運動;足底屈筋の等運動性の低下;前方推進力低下を伴う異常歩行パターン;足底前方接地時の足部外側における捻れ;心移植後患者のクレアチニンクリアランス値60 mL/min以下。BMI・身体活動量・静止時の足位等27要因は関連しなかった。
評価
アキレス腱障害発生の要因に関する初めての系統レビューだが、著者らはエビデンスは量質とも十分ではないとしている。