脳卒中生存者の骨折リスクを予測するFRAC-Strokeスコア
Derivation and External Validation of a Scoring System for Predicting Fracture Risk After Ischemic Stroke in a Canadian Cohort
背景
虚血性脳卒中生存者は骨折リスクが30%も高まるとされる。カナダUniversity of CalgaryのSmithらは、同国Ontario Stroke Registry登録、虚血性脳卒中原因入院患者20,435名(解析コホート)と5年間の脳卒中原因入院患者サンプル13,698名(検証コホート)のデータ解析により、脳卒中発生後1年以内の骨折発生(主要アウトカム)予測のためのリスクスコア(FRAC-Stroke)を開発・検証する予後予測研究を行なった
結論
7項目(年齢・性別・退院時mRS・関節リウマチ既往・骨粗鬆症・転倒・骨折既往)からなるFRAC-Stroke scoreを構成した。検証コホートにおけるC統計量は0.70であった。最重要の判別因子は退院時mRSであった。FRAC-Strokeスコアの最低〜最高5分位で、一次アウトカム発生率は1.3%〜9.0%であった。
評価
既存の骨折りスク予測スコアにはFRAXがあるが、脳卒中後患者には当てはまらないため(https://www.sheffield.ac.uk/FRAX/tool.aspx)、新開発された。ベッドサイドで簡単に評価できる(https://www.ucalgary.ca/esmithresearch/publications/frac-stroke)。